ここで紹介しているのは無料のフリーゲームです。
パソコン(Windows10)でプレイしているので、基本的にはほとんどの作品はPCがプレイ環境だと思われます。
『犯人はまだ寮の中にいる!!弐』
このゲームも非常によくできていて『かみかくしの夜』とは少し違ったベクトルで推理フリーゲームとして進化しています。どちらの作品にしても無料ゲームの域は完全に超えていて、私がこの2つのゲームを作れと言われたらお金をもらわないと絶対に作りません。推理やトリックは置いといて、システム的には最新型推理系フリゲ界隈では、『かみかくしの夜』と『犯人はまだ寮の中にいる!!弐』の2つの作品がツートップでしょう。
このゲームは前作『犯人はまだ寮の中にいる!』がありますが、ストーリー的なつながりはなく完全に別物です。いきなりこちらの弐から始めても問題ありません。
あちらはサウンドノベルでしたが、こちらはキャラクターの絵があったりして豪華です。
ストーリーとしては高専の映画研究サークルのようなメンバーたちが使わなくなったどこかの企業の寮を借りてそこに泊まりながら撮影するが・・・、と言った感じです。この作者さん、前作同様高等専門学校の設定ばかりなので高専出身なのでしょうか。
前作と同じく助言、攻略のヒントなどがゲーム内に設置されていますが、この作者さんはヒントの出し方がゲロ糞下手くそです。徐々にヒントを見ることができる設定になっていますが、最後まで見たとしても、「んなこと既にわかってんだよ!!!」みたいなことばかり書いてあってあまり役に立ちません。
ゲームとしては非常に面白く、解決できるかはともかくとして壱よりもかなり良い出来だと思います。フリゲ推理ゲームとして名作なことは間違いありません。キャラ絵もストーリーを進めていくうちに馴染んでいい感じに見えてきます。
ただ、トリックや推理に関しては正統派とは言いにくく、かなり苦言を呈したくなりますが、まぁ“かまいたちの夜”が許せるなら大丈夫、かな…。
このゲームもかなり凝った作りをしていて、犯人視点のストーリーも作られています。作者がこのストーリーをすべて完結させるには辻褄を合わせるしかないのでかなりの労力と時間がかかったことでしょう。
↑ダウンロード等はこちら。
『犯人はまだ寮の中にいる!!弐』ネタバレ 感想 考察
このゲームはまたしても叙述トリックが用いられています。推理ゲーム作者は叙述用法好きだなー。キャラの絵が作られていること自体が叙述用法の騙しの一つです。それにしても第一人称が『俺』はけっこう酷い。抽象的な表現で当てはまる語句が多いです。
また、通常の日本人の思考とは少しかけ離れた独特な宗教観を持った犯人です。サイコパスともまた違うのでしょうが。
かなり人里離れた場所に寮があり、そんな寮のベッドで寝たりするのはかなり衛生面できつい気がします。カビとか絶対生えまくってると思う。
それと寮が無駄に広すぎます。いらない部屋が多すぎたり。
トリックに関してもかなり無理があるかなーと思うところはけっこうあります。
本筋の推理とはそこまで関係ないとはいえ、トリックとしてベッドの下から顔だけ出して生首に偽装してたってのはかなり無理があるかなと思いました。なぜ推理系のゲームの犯人は、腕の脈を止めたり首だけ出してじっとしていたり等、綱渡りすぎるトリックを使おうとするのでしょうか。首の脈や息をしているかどうかを調べられたら終わるし、今回の件も芹華が生首を触られたら終わりです。なぜ生首を調べられたり、触れられたりしないと思えたのか。主人公はヒロインに好意があったので状況的に頭部を抱き寄せるようなことをしてもおかしくないと思います。ま、まぁそうなったらギャグでシュールな場面が展開されて面白そうではありますが。
また、企業の寮なので防音などの設備はそこまでしっかりと作られていないと思いますが、隣の部屋で殺人事件が起きていたり、遺体が全焼するほど火事になっていたりしても隣人が気がつかないのは、あまりにも建物がしっかりと作られすぎています。レオパレスじゃないにしても隣の部屋でここまでの異変があったら気がつくでしょう。
車がパンクさせられていても殺人事件が起きたら即刻立ち去って徒歩で帰ろうとするのは普通だと思いますが、何故かこういうゲームでは全員でそうしようとはなりません。まぁ強行的に数人で助けを呼びに行くことはできますが。
車がパンクさせられてても1~2本スペアタイヤに替えるなりして、ホイールが死ぬ勢いで車に乗ってカーブさえ気をつければスローペースで人家があるところまで移動することも出来たのではないかなと思います。
こういうゲームってあっさり首を切断したりしますが、死んで死後硬直のある人間の首を切断するのはかなり大変だと思います。まず血抜きをしないととんでもなく血が飛び散るので血だらけになるし、血は水やお湯でもなかなか落ちず変なところにも付いちゃってたりするし、匂いもかなり強烈です。屠殺経験がかなりある人だったとかでない限りは行き当たりばったりの人間が首を切り落とすのは生理的な問題をクリアしたとしても厳しいと思います。それこそ一晩がかりになるでしょう。よほど上物の刃物でそれなりの刃物を扱える人間でないと、首を切り切る前に刃が血と脂と骨と筋でダメになります。
また、灯油があるとはいえ乾燥していない人体を判別がつかないほど完全に焼き切るのはかなりの時間とテクニックが必要でしょう。3Fの一番遠い部屋から40kgくらいある遺体を2Fの自分の部屋まで持ってくるのも女の子にはかなり大変な作業だと思われます。首なしの胴体を血が吹き出ないように階段を使って持ってくるのは、リスキーかつ重労働だったでしょう。
このゲームの見どころとしては、殺人事件の殺人犯が別々なところと叙述トリックでしょうか。第一人称『俺』の野心あふれるイケメンが実は胸ぺったんこの生き別れた女の妹だった、そして別にLGBTというわけでもなく、元彼が部内にいたと。ふーむ。
スマートロックのログを確認する場面も、スマートロックチェンジを行った犯人の部屋だけは鍵の開け締めができないわけですが、23時~2時のログを確認する以前に、そもそもログを取った朝の段階のログを見れば一人だけスマートロックの操作がまったく行われていないため一目瞭然・・・なはず。八鍬は頭がいいのか悪いのか。
『かみかくしの夜』
このゲームも非常によくできています。本来サウンドノベルはそれほど様々な要素が必要なゲームではないのですが、このゲームはフリーゲームでありながら、かなり凝った作りをしていて、コンシュマーゲームレベルです。
名前の通り、スーパーファミコンの名作サウンドノベル『かまいたちの夜』に似たような作りになっています。
大学生のサークルで雪山登山に行ったら、当然のように遭難していつの間にか神隠しのように犠牲者がでるといった感じです。
とにかく、本文の文章力があり想像しやすく読ませます。飽きさせずにゲームを進めることができます。テンポも良いです。
色々と問題点のあるゲームではありますが、プレイヤーを一定時間楽しませる、という点に置いては非常に満足しました。
↑こちらからダウンロードできます。
『かみかくしの夜』ネタバレ感想
このゲーム、非常に面白いのですが、主人公が死んだりバッドエンドへ行くルートに無理やり行かない限り、普通通りに進めると、通常エンディングへ進み、1回クリアするだけで推理の余地なく犯人がわかります。
というか、このゲームは推理ゲームではありません。自称本格推理ものサウンドノベルなのでしょうか。この宣伝文句が一つのトリック。ずっと真面目に推理をしていた人ほどとても馬鹿をみる終わり方になっています。悪い意味でプレイヤーは裏切られます。
昔、竹野内豊と松嶋菜々子主演で『氷の世界』というミステリー系のドラマがありました。木村拓哉と中山美穂が演じた『眠れる森』のように最終回まで犯人がわかりません。このドラマ、竹野内豊や松嶋菜々子も大ブレイク前のドラマのため、知名度はありませんがなかなか良くできていて非常に面白く、ほぼすべての回が面白かったです。ただし最終回を除いて。
このゲームもまるでこの最終回だけつまらないドラマを見せられているようでした。とにかく最後、このゲームにおける最終回以外は面白かったです。
物語は主人公目線や主人公の思考で進んでいくため、ゲームの主人公が実は犯人でしたーという展開になってしまうと、本来は描写されるべきはずであった部分を削り落とさざるを得ず、ストーリーとして不自然な形となり、推理ものとしてはそれだけで3流に格落ちとなります。今までの推理描写や、不安な心理描写などはすべて茶番と化すため、悪い意味でプレイヤーを裏切ります。
すべてのエンディングを見ると、おまけシナリオを見ることができます。こちらは今までとうってかわって質の低い内容となっており、今までのゲームを真面目にとらえていた人ほどがっかりするでしょう。ただ、犯行動機などはこのおまけシナリオでの暴露となっているので知りたいならば見る必要があります。まぁフリーゲームですし、こういうはっちゃけたい作者なのでしょう。ですが、評価を落とす一因となっている可能性もあるので、もったいないなぁと思います。
十二ヶ邸
『深海』と『雪しまく血』と同作者のゲームです。
上記2つのストーリーが、オーバースペックな未開の寄生生物だったり、現実にも力を及ぼすことのできるゴーストの話だったりする中で
今作は現実にも起こりうる”良い意味で”よくある人間世界でのミステリーです。正直ほっとした、というか助かりました。作品としてはよくできていたと思います。是非、この方向性で作品を作っていただけたらと思います。
登場人物はかまいたちの夜のようなシルエットで描かれ、なぜかたまにイベント画が実写になったりします。
話の内容としては資産家が亡くなり、遺産相続について山奥の屋敷に縁者が呼ばれ、主人公は秘密裏にそのことを調査・取材する新聞記者という立ち位置です。
メインのストーリーの攻略については、難易度はほどほどで、主人公が都度それなりにゲーム内で考察してくれるので、大変ではないです。トリックに関しても、不可能ではないかも、と思えるレベルなので、推理ゲームとしてはよくできている方だと思います。一つ、もしくは二つくらいのトリックなら成功させられてもこの短時間でそれ以上のトリックをすべて成功させることができるのはちょっときついんじゃないかなと思いましたが、まぁアニメや漫画の世界の話だと思えば、うんうんあり得るあり得るって感じで納得しました。
ただ、遺産の謎解きルートに関しては、中途半端に知ってそうな知識で解けそうな内容ではあるのですが、結果的に見ればあんまり考えても無駄だったなと思えることだったので、ちょっと残念です。
気になった点としては、誤字脱字。ほとんどは前後の文章から推測できるレベルなのですが、一点だけストーリーにも絡む致命的なミスがあり、内容としては、まだ誰も殺されていないもの関わらず、犯人がある人物を殺したと自白するシーンがあり、そこだけはさすがに・・・と思いました。
それとベストエンドへのルートが特に重要な選択肢を選んだ積み重ねの結果でもなく、他とさほど遜色のない選択肢の積み重ねによって出現するもので、正直これに関してはノーヒントではかなり面倒くさいなと感じました。
『ある夏の日、山荘にて…‥』
このゲームは名作です。
なぜなら、推理モードに入ったら、この私が一発で解決できた稀有な作品だからです。
だいたい推理ゲームは一発ストレートで解決できることは少なく、バッドエンドからのヒントやその他ヒントを調べながらクリアしていくパターンが今まで多かったのですが、この作品は一発でクリアできたから気持ちが良かったです。なので名作は確定です。
実際には一回ほどバッドエンドにはなっていますが、それは推理とか関係なく運次第な選択肢で進んでしまったのでノーカンです。ノーカウント。
内容としては、時代は少し古い時代設定で1970年くらい?
陸の孤島の洋館の別荘に大学生がワイワイガヤガヤ泊まりに行き、殺人事件が起きます。
助けを呼びに行こうにも、やはり大雨となって唯一の吊り橋がぶっ壊れて閉じ込められることになります。うーん、よくある展開。
プレイ時間は2時間~3時間くらいでしょうか。
導入部分が長く、文学小説のような硬い言葉の文章が多いので序盤は流し読みしましょう。登場人物の紹介など色々序盤にありますが、正直クリアしても数人名前を把握できていなかったので特に気にする必要はありません。名前もなんか妙に小難しいです。
特に梶浦という男キャラは、個人的に梶浦由記のイメージが強く、物語にしつこく絡んでくるまでずっと女性キャラだと思っていました。推理モードになるとしつこくしつこく絡んでくるので嫌でも記憶しましたが。
事件は大きく分けて2つあります。1つ目の事件が解決できないと2つ目の事件が発生し、1つ目と2つ目の事件のトリック的な連結はほとんどありません。まったく別の手口なのでどちらかのトリックを解いてクリアすることになります。つまり1つ目の事件で一発で解けてしまうと2つ目の事件を後で見ようとしたら犯人はすでにわかっています。と言っても2つ目の事件を先に解いても1つ目の事件の犯人もわかってしまうので結局同じか・・・。
このゲームの面白く、すごいところは推理モードに入って例え回答を間違えたとしても間違ったルートに対して、続きの描写がしっかり作り込まれているところです。間違った指摘のトリックに関してもそれらしく発言し、図面や誤ったトリック方法に関しての画像さえも作られています。これは『かまいたちの夜』や『流行り神』『逆転裁判』系のコンシューマゲームでもなかなかありません。
普通の推理ゲームでは間違えた途端にバットエンドだったり、推理失敗で次の章へ強制移行したりするのがほとんどでしょう。
また、バッドエンドに関しても、すべて長いストーリーがつけられていて、それが解決編よりも長かったりするなど非常によく作り込まれています。
PC用 無料ゲームです。ダウンロードは↑です。
『ある夏の日、山荘にて……』ネタバレ 感想 攻略 他
上にも書きましたが、ストレートに一発でクリアできました。
それは、このゲームのトリックが奇をてらったようなものではなく、まるで足し算のような理路整然、明朗明快なものだったからです。他の推理ゲームなどにあるような、大雨の日だけは水位があがるから反対側の塔に泳いで渡った、みたいな奇天烈なトリックは一切ありません。その点がプレイしていて気持ちよかったです。
しかし、このゲームにしてやられた、と思う箇所も一つあります。おそらくほとんどの人が引っかかるはずだと思いますが、このストーリーには叙述トリックが仕組まれてあります。
問題なのは、というか問題でないのは、その叙述トリックはこのゲームの推理にほとんどまったく関係ないところです。え、そうなの?へぇ~、そうだったのか。で、だから今更なんなの?って感じです。それはそれで面白かったです。このゲームの最大の読ませどころは叙述トリックです。おそらくプレイヤーを騙したいだけで作ったのでしょう。
ちなみに、私はこのゲームは別荘の主である大野が犯人であるという強い確信と意思、そして大野はホモだから主人公を殺さないだろうという憶測がありました。なので、そんな断固たる決意があったため、まったくこの惨殺編ルートには惑わされずに解決に導くことができました。
もし大野が無差別に殺人を企んでいたならば、一緒に車に乗った時点でどこかで殺されていたことでしょう。
まぁだいたい推理ゲームのトリックには無理があるものが多いですが、このゲームももちろん例に漏れず無理があります。多少遠目とはいえ、10メートルかそこら程度の距離もないのに、死人の生首を窓際に置いて生きているように見せるのはかなり厳しいです。それこそかなり赤みの強い紅色の化粧をつけても生きている人間にはおそらく見せることはできません。
しかし、私にはこのトリックはすぐにわかりました。なぜなら、こういうゲームをやりまくっているので、『なんか顔が青白い人間が遠目に見えるなぁ』というのは、こういうゲームではそれはもう死人という描写なんです笑
推理ものにおいて青白く生気が通ってない人が見えたらもうその時点で死んでいます。そういうものです。
清美の部屋や大野の部屋、物置小屋がすべて近い距離にあるため、それを使ったトリックかとも思いましたが、そんなことはなく単純明快でした。
登場人物が多く、序盤に流し読みをしていた私も悪いのですが、クリアしても半分くらいのキャラは覚えきれません。8人もいらなかった気がします。7人か、頑張れば6人でもいけたかも。
覚えているのは、大野 清美 梶浦 井上 くらいなもので、菊池や蛯沢は空気でした。井上もほとんど空気でしたが、推理モード付近になってくると存在感を表してきます。
また、内村 緒梨恵というキャラがいて、まぁこの子も空気なわけですが、ずっと緒梨恵 緒梨恵と呼ばれていて、なんでこの子だけフルネーム呼びやねん!ってずっと思っていました。クリアしてから気が付きましたが、どうやら緒梨 恵(おなし めぐみ)ではなく、緒梨恵(おりえ)という名前だったみたいです。名前複雑すぎる。ハーフか。
『氷雨』についての感想
なんと20年以上前に公開されたフリーゲームをクリアしました。2001年か2002年くらい公開だと思われます。
PCのフリーゲームで現在も無料でダウンロードできます。プレイ時間は2時間~3時間?
↑ダウンロード先のvectorのリンク。
このゲームはいわゆる『かまいたちの夜』的なサウンドノベルの推理ゲームとなっています。かまいたちの夜の同人ゲーム『煉獄』とは違い、かまいたちの夜とは直接的なつながりはまったくありません。
ボリュームもそこそこあり、推理ゲームかどうかはかなり微妙なところですが、まぁそんなところかなぁと言った感じの落とし所でよくできたフリーゲームです。
洋館で密室など、よくある感じではありますが、設定としてはこのゲームの数年後、2007年に日本一ソフトウェアから発売された『雨格子の館』がよく似ています。
豪雨で道に迷った主人公カップルが、近くにあった洋館で雨宿りさせてもらおうとしたら、ミステリーゲームで集められた人たちがそこにいて、結局一晩泊まらせてもらうことになり殺人事件が起きる、みたいな感じです。
数時間もあればクリアでき、さくっとプレイできるのが良かったです。
注意点としては、このゲームはオートセーブと栞を挟んでそこから読むロードがあります。
また、10章からなる各章のはじめからプレイを開始できますが、それは直前にオートセーブされたプレイ選択肢をセーブしてしまっているので、前章までに間違えた選択肢を選んでしまっていると、いくら推理章のはじめから再開したとしても、バッドエンドにしかならない状態になっている可能性もあります。その場合は、最初からやり直して正しい選択肢を選んでいく必要があります。
特に注意なのが、ヒロインの女の子の好感度です。ヒロインの好感度は序盤の選択肢で動くことが多いですが、ヒロインの好感度が低いと終盤はバッドエンドにしかなりません。
『氷雨』ネタバレありの感想・考察
上にも書きましたが『雨格子の館』にかなり似ていて、大雨の日に偶然立ち寄った洋館でよくわからん人たちが集められていて、よくわからんゲームをしています。そして、実は死んだ女の子の復讐のために集められており殺人が起きると。動機も似ている。
『かまいたちの夜』にもよく似ているというか、あえて似せていると思われる部分も多く、ヒロインの女の子も真理によく似ています。かまいたちの夜の登場人物よろしく、今回の登場人物の彼らも相変わらず死亡判定を腕の脈でしか取りません笑
首の脈とか息をしてるとか、それこそ心臓近くの胸を直接触るとかしたらあっという間に終わってしまうトリックを、かまいたちの夜同様、このゲームでも行われました。完全犯罪のための大博打でその手法を取るのはいかがなものでしょう。実際問題、人が死んでるかの確認に腕の脈を探るってあまりしないと思うんですよね。学生の体育等で同級生の脈拍を調べる時でさえ、脈がどこにあるか探すのは少し時間かかりますし。本来は顔の近くに顔を近づけて息をしているか確認したり、首を直接触ったりすると思うんです。
まぁそれはそれで良いとして、このゲームで「ひどいなぁ…」と思ったのは、まったく無関係のマジで何の関係もない人からどんどん殺されていくところです。
一応それにも理由付けがあって、目的の人物を恐怖に陥れてから殺すのが理由だったりするのですが、うーん、それはどうなんでしょう。実際、そんなに錯乱したり狂うほど目標の人物がフィアー状態になっていなかった気がします。というか、そんな描写はほとんどない。
そのために無実の人をこんなに殺す!?って思いますし、しかも、けっこう残酷に殺されています。更に、死体の損壊までするという。マジでこんなことされてる人たちはただの善人な人たちですからね。
そんなにたくさん人が死ぬと警戒心が高まって、本来の目的が達成しにくくなると思うのが普通だと思うんですよね。しかも、たまたま豪雨だっただけで、もし晴れていたら別に館に閉じ込められているわけでもないし、とどまる理由なんてないので、脱出してしまう可能性も高いです。
三好夫妻に関しては旦那で小説家の三好さんはまぁまともに描写されているのに対し、奥さんの方は序盤から一貫して“おばさん”扱いなのがけっこうかわいそうです。
そして、これもよくある話で、死者の代弁「○○は復讐なんて望んでいない!」って説得方法。うーん、もし私だったら復讐してくれた方が嬉しいので、これ系の話ってあまり共感できないんですよね。菩薩のような精神も持ち合わせておりませんし。それに復讐ってめっちゃスッキリするじゃないですか。これ以上のストレス解消方法はあまりないと思うんですよね。
そんなこんなでエンディングは20個以上?あるらしく、グッドエンドが4つとかそこら。
誰も死なないグッドエンディングもありますが、それはそもそもサブストーリー的な流れで、ミステリーゲームをやってました~みたいな話なのでメインストーリーの謎とはまったく別物。
あとはまぁ三好のおばさんと謎の女が毎回殺されますが、これが本当にひどい。謎の女は関わり合いがないのでよくわかりませんが、おばさんはマジで殺される理由がないのでクリアした今でもなんで殺されなきゃならなかったのか思い出せません。密室殺人のトリックのため?でも、そもそも殺さなければ別にそんな事する必要すらないしなぁ。
この犯人は密室殺人やらバレないように一応色々工作はするけど、逮捕されずに完全犯罪をできるような感じではまったくないんですよね。だってまぁ自分が殺されたことになったはずなのに、後日警察が調査したら死体が自分のだけ見つからないはずですからね。もう全員を皆殺しにして証拠を隠滅しないとどうしようもない犯罪だったと思います。まぁ主人公が行かなかった最短バッドエンドルートを見ると8人全員(恵、大学生2人、高校生2人、三好夫妻、キャリアウーマン)を皆殺しにしているのでそれでいいのかもしれませんが。
犯人は時系列的な動きも特に一貫性がなく、いきなり殺人しまくるルートの時もあれば、主人公たちが館の外にでて数十分~数時間?うろちょろしてたにも関わらず、館に戻っても、その後誰も殺されてなかったりとバラバラです。
一番まともな推理ができるのは、なんと一回館を抜け出て逃げないと無理という流れ。ふつーの推理ゲームならバッドエンドルートです。その後、途中で閃いて館に戻り真犯人を当てます。しかも、その時の犯人の追い詰め方が「死体を一度も見てないはずなのに、先にそんなこと言うのは変じゃないか!」というなんともベタなオチ笑
サウンドノベルだから文章として目視できてこのような追い詰め方ができるだけで、実際では音声記録なんてとる場面でもないし、言った言わないで誤魔化されて終わりそう。大変な場面だったし他のみんなもおぼえてないだろうし。
別ルートの推理ではヘンゼルとグレーテルの話で閃いたりしてますが、まったくわかりませんでした。うーん、そもそもヘンゼルとグレーテルの話ってそんなにみんな知ってるような話だっけ?と思ってネットでヘンゼルとグレーテルのあらすじを検索しました。が、検索しても、え?これ関係ある?って感じでした笑
腕の脈隠しもなんと女性の腕を切り落として、自分の腕に見せかけ、停電で暗いからバレないだろうというなかなか大胆な策士。いやいやいやいや。さすがに女性の腕と大学生の男の腕の違いは脈はかるときでもわかるだろ・・・。太さとかゴツさとか。逆の手を探られたらどうするの。というか、自分の腕もくっついてあるわけで、自分の腕をどこにどうやって隠したのさ。さらしで巻いても腕一本隠すのは大変だぞ。ツッコミどころはたくさんあります。
自分が疑われないために、停電にして音を立てずに女の人殺して、女の人の腕切り落として自分の腕に見せかけて脈とらせて、死体偽装して、恐怖を煽るために無関係な善人夫妻を殺して・・・ともうなんかやってることがまどろっこしすぎます笑 もう普通に復讐目的の二人を殺して山にでも埋めとけよと。
医学的な知識のある人間が、自死するために心臓を突いて即死せずに助かる可能性がある流れもかなり無理があるかなぁ。それに助かったとしても復讐すべき人間は全員生存して、無実な人間を3人も殺しているので、もう助かった後のほうが地獄だと思います。
犯人は殺しのプロレベルで、皆殺しルートに入るとものすごい勢いで殺していきます。しかも殺す時に音を立てたり叫ばせたりしません。数十秒~数分の間にたとえ3人くらい同じ場所に固まっていてもサクサクサクっと全員殺してしまうのは最早プロとしか思えない手口です。しかも部屋の前で男がぶん殴られてかなりの物音がしているはずで、その部屋の中の警戒状態の3人を相手に殺しています。うーん、強い。普通に復讐目的の二人だけ狙っておけばあっさり殺せたでしょう。最初からそうしとけ。
ベストエンドにたどり着くために、彼女を犯人として選ばないと進めないのはなんかちょっと違うかなと思いました。
しかし、各所目をつぶって勢いでプレイするとなんだかんだ面白かったです。
左眼ジャック事件 ネタバレ攻略考察感想
↑ダウンロード等。
犯人を当てるゲームです。どうやらメインシナリオよりもサブシナリオの方が充実しているようですが、今回はメインルートのみを攻略しました。プレイ時間は1時間弱くらいでしょうか。
早速ネタバレ攻略です。
まずこのゲームのクリア自体は簡単です。メインルートでは登場人物が非常に少ないので、簡単に当たりをつけることができます。というか他のサブキャラに話しかけると意識の中に不必要な登場人物の情報まで入ってきて選択肢が増えるので難易度はあがります。
ネタとしては犯人しか知り得ないであろう情報を知っていましたね?というよくあるパターンです。
引っ掛けやどんでん返し的な要素も含まれていますが、それを知らなくても普通にクリアできるのでさほど不快ではありません。まぁかなりヒントも多いですし。
攻略のポイントとしてはハンカチを拾うか拾わないかの選択肢。ここで拾わないとバッドエンドへ行きます。ちなみにこの後、セーブ画面に強制移行しセーブが可能になります。その後、犯人との追いかけっこがはじまりますが、いや、セーブポイント作るならハンケチを拾う前にセットしといてくれよと思いました。
これは攻略とは関係ありませんが、タカオの鍵を探す際にサクラの服も捜索しておくと鍵が手に入ります。これを終盤使用することで違和感の正体がつかめます。
ゲーム中に2か所ほど犯人から逃げるアクションパートがあります。このアクションパートもけっこう微妙な場所に挟んであるので繰り返して色んなパターンを試したい人には苦痛かもしれません。
ダッシュすることで逃げることが可能です。ダッシュしないと必ず追いつかれます。足の速さよりもダッシュして動くというスイッチそのものが重要です。
彼氏の重藤タカオ。Gジェネ初期の味方グラフィックみたいな顔。
探偵の巽龍海。こんなふざけた名前をつける親はどうせガンダムオタクかエルガイムオタクでしょう。
主人公の佐倉さちこ。名前は違うかも。
近くの女子高生のアヤメ。
友人のヨモギ。
刑事のシオリ。
追いかけっこでとんでもない跳躍力を見せる犯人。まぁこれくらいはネタとしていいでしょう。
御殿場市は都会。というか、具体的に存在する県くらいならまだしも、市を使ってしまっていいのでしょうか。
緊張状態なのにベッドの下に隠れながら寝れる神経。
知り合いに犯人がいる示唆。
最終日は霧が晴れていました。
霧が晴れて、仮説が確信に変わって、追い詰めるための覚悟や用意周到な準備ができたんだなといい演出だと思いましたが、どうも違っていたようです。何も準備なしに犯人のところへ向かっていました。
ちなみに裏口からしか入れません。
トイレを借りないとバッドエンドです。ノーヒントじゃないかな。
しかもトイレに行って工作している間の描写もないので何がなんやら。そもそも、ここに突入する前に準備せーよ。トイレで殺されてもおかしくない。
どうやら緋の眼を集めていたようです。
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